強度があり曲げにも強い国産材の能登ヒバには様々な効能もあります
石川県の輪島市、穴水町を中心に能登半島全域で造林されている国産材は「能登ヒバ」別名アテと呼ばれています。同じ能登ヒバでも、マアテ、クサアテ、カナアテなどの品種があり、それぞれ性質が少しずつ異なっています。
能登ヒバは、有名な青森ヒバよりも強度があり、曲げにも強いことが分かっています。他の地方のヒバと同様、能登ヒバにも殺菌性のあるヒノキチオールが多く含まれるため、腐りにくく、高い耐水性があります。
また独特の強い香りがあり、この香りにはリラックス効果が認められています。部屋の消臭・芳香剤としても有効で、アンモニア臭、生ゴミ臭にも効果があります。
ほかの樹種には見られない程シロアリに対する耐性が高く、ダニやゴキブリもよせつけません。 このような木材としての利点だけでなく、薬草としての効能も高く、近年ではアトピー性皮膚炎への治療効果が注目されています。
その葉には坑酸化作用があり、食品の腐敗を防ぐことができるため、能登地方では刺身の皿の下にヒバの葉を敷くそうです。
マアテは横架材に、クサアテは柱材に向き、その他造作材、建具材、土台や漆器木地にも使用されています。製材過程でのカンナ屑は、クッション、枕、匂い袋、消臭袋、入浴剤などに利用できます。