国産材であり日本固有の杉は、樹高・樹齢・植林量・使用量も日本一

日本特産の国産材である杉は、本州、四国、九州、屋久島に分布し、秋田杉、天竜杉、吉野杉、日田杉、飫肥杉、屋久杉などが有名で、その名を聞いたことのある人も多いでしょう。
辺材は白色、心材は淡い紅色~濃い赤褐色で、時に黒色もあります。木理は通直で、肌目はやや粗め、特有の香りがあります。軽く柔らかく、脂が少ないので加工しやすい樹木です。
耐水性にはやや劣り、木目に沿って縦に割れやすい性質を持ち、建材としては建具や仮設の他、家具、樽などにも利用されます。
杉は日本一樹高が高くなる木で、大きいものはなんと50m以上にもなります。樹齢3000年とも言われる縄文杉で有名なように日本一長寿でもあり、植林量、木材使用量も日本一の国産材です。
日本では縄文時代早期から杉が使われており、現在でも日本人の暮らしの中に多く使用されています。
「大気中の有毒ガスを吸収・吸着して浄化する」という木の働きがありますが、杉は中でもその機能が顕著なのです。杉を置くことで、杉を置かない場合に比べ、ホルムアルデヒド量を約50%も減らすことができた、というデータもあります。
調温作用、調湿作用に優れ、オゾンや二酸化窒素などの物を劣化させる物質を吸着する機能が高いため、杉は古来から宝物などをしまっておく箱にも使用されてきました。