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キハダ

内樹皮の用途や木材としての用途も幅広い国産材・キハダ

ミカン科の国産材・キハダはアジア北東部の山地に自生する樹木で、日本では全国的に見られます。

5月~7月に黄色い花を咲かせますが、最も特徴的なのは、鮮黄色の内樹皮を乾燥させた「黄檗(オウバク、黄柏)」です。ベルベリンといった薬用成分を含む黄檗には強い抗菌作用、整腸作用が認められ、生薬、胃腸薬、ニキビ薬、漢方方剤として用いられます。強い苦味があり、眠気覚ましや香辛料として利用する地方もあります。

黄檗の染料としての用途は古く、飛鳥時代から用いられており、キハダで染めた布や紙が神事に使われたり、虫除けとして使用されてきました。現代では染色の際の下染めの原料となります。

キハダは心材も黄褐色で、光沢があり美しい杢目が現れます。木材としては比較的軽いものの適度な堅さがあり、建築材、家具材、楽器材、寄木や経木などの器具材として、また水湿への耐性を活かし建築土台や流し場でも利用されています。オオバノキハダ、ミヤマキハダなどの変種がありますが、材質としてはほとんど変わりがありません。

木材の色や木理が桑に似ているため、桑の模擬材として鏡台や茶箪笥などに用いられることもあります。その場合には本桑と区別して「雌桑」「女桑」などと称されています。


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