丁寧に手入れされ強度や美しさが評価される国産材の吉野桧
奈良県吉野郡全域、中でも吉野川、北山川、十津川流域で産出される桧は「吉野桧」と呼ばれます。
その産出域は広く、面積は56,000ヘクタール程もあり、木曽桧を上回る蓄積量を誇ります。木目が細かく、色目や光沢が美しいこと、よく手入れされて育っていること、曲がりや節が少ないなどの特徴があります。
世界遺産の法隆寺はほとんど桧で作られており、粘り強い材のおかげで今でも丈夫に建ち続けていますが、その桧の山地は明らかではないものの、材質の似た産地で当てはまるのが吉野桧であると言われています。
苗を植えてから伐採するまで何十年もかかるため、その世話は何世代にも渡って行われることになります。その間大切に育てられ、守られているのが吉野桧です。
年輪の幅が細かく均一で、早くから枝打ちを行い、節を包み込ませるように入念に手入れをし、50年ほどで伐採を行うことで、芯を中心に通直で節の少ない木目を得ることができます。
その用途は多様で、床材、壁材、造作材、柱材、板材、家具材など幅広く用いられています。
天然木の香りはそれだけでも清々しく、リラックス効果が認められていますが、中でも桧の成分はアロマオイルとして利用されたり、樹脂液を浴槽に垂らし入浴することでもその効果を得ることが出来ます。
※産地を訂正いたしました。(2016/8/23)