二度挽き、天然乾燥により高品質、エコを実現する国産材・東濃杉
岐阜県の裏木曽、東濃地域で産出される国産材といえば、伊勢神宮の御神木としても有名な東濃桧が有名ですが、東濃杉も、人々に愛用される木材です。
桧に比べて杉の良い点は、水、湿気に強いことです。芯に近い赤身の部分を除き、桧が腐ってしまうような環境であっても、杉であれば耐えることができます。その強度も十分ですが、桧と同様の強度を求めるのであれば、一回り大きい木材を使用することで解決が可能です。
東濃地域での製材では、伝統的に二度挽きが行われています。これは一度製材したあとに再度しっかりと乾燥させることで不良材を排除し、再度製材する方法で、手間をかけることでより寸法精度が高く、曲がりや反りの少ない木材とすることができます。
こうした天然乾燥材は、販売されるまでに1年間の年月が必要になりますが、在庫管理や流通の体制を整えることで品質管理を可能にし、化石燃料をできる限り使用しないことでエコにも繋げています。
美しい木目はもちろんのこと、粘りが強く加工がしやすい東濃杉は、各種建材として使用されます。杉の香りにはリラクゼーション効果、抗菌作用が認められていますが、天然乾燥では香りの元となる油分がそのまま保持されるので、これらの効果はより強く継続されます。