杉の生育に適した環境で育つ徳島杉は、様々な建材として利用できる国産材
国産材の中でも代表的な針葉樹であり、建築材料として最も親しみのある木材の一つである杉。神社の境内などでは御神木として威厳を放っている杉ですが、建築材料としてはその色目の美しさ、加工のしやすさ、あたたかくやわらかな風合いが生かされます。
杉は青森県から屋久島まで、広い範囲に育成しますが、中でも徳島で育った杉は「徳島杉」としてブランド化されています。
吉野川南岸から剣山周辺は全国有数の多雨地域であり、土壌や空気中でも水分の多いところを好む杉の育成に適した環境が整っていました。
地すべり地帯が多かったこと、焼き畑跡に杉が植林されたことなどから、土地の人々の生産活動も徳島杉の生育に大きく関係したことがわかります。
樹齢80年~90年の葉枯らし乾燥をした徳島杉で行った実験では、高い殺菌性能が確認されており、シロアリに対する耐性は、建築土台としての使用に適していると言えます。
さらに徳島杉は、他地域の木材と比較しても高い強度を持っているということが確認されています。新築やリフォームの際の柱や梁の構造材としてはもちろんのこと、外壁や内壁、天井の表面の化粧材として、フローリング材として、作り付け収納などの家具材などでも、徳島杉の美しさや強度性能を活かすことが可能です。