日本の課題である森林の荒廃を国産材の使用で食い止めよう。
林野庁の主導により行われている「木づかい運動」をご存知ですか?
国産材で作った箸やうちわ、すのこやまな板などの製品を積極的に利用し、国産材の森林を活性化させることで地球温暖化防止に繋げる活動です。
2009年には林業を成長産業として位置づける戦略が政府から発表され、当時20%強である木材自給率を「10年後に50%まで拡大する」という目標のもと、森林・林業再生プランが検討されています。
このように政府主導で国産材使用・林業の活性化が行われている背景には「森林の荒廃」という問題があります。
過去、日本人は農業、林業、漁業などで生計を立てていましたが、工業・商業・サービス業の発展により人口は都心部に流れ、地方での農業、林業、漁業従事者が減少しました。
これにより、以前は整備されていた国産材の森林は放置されるようになり、産業として機械化や搬送方法の改善、事業体の拡大などを行って生産性を上げることも難しく、収益が出ないためやはり森林の手入れが出来ない、という負のスパイラルに陥っていると見ることが出来ます。
国土の3分の2を占める森林の荒廃は、資源を活かすという意味でも、自然環境を守るという意味でも、見過ごすことのできない問題です。
国産材の使用と日本の森林の現状についての認識を、さらに日本に浸透させることが必要です。